季節の変わり目、爽やかな秋のお天気とは裏腹に、メンタルが安定しない方もいらっしゃいます。
季節の変わり目。自律神経が乱れイライラや浮き沈みが激しいやせ型傾向の方で、加味逍遙散を出すケースが幾つかあったので、加味逍遙散について、(現時点の知識範囲で)まとめていきます。
漢方薬「加味逍遙散」とは?
和解剤※
●組成
柴胡6 白朮6 茯苓6 当帰6 芍薬6 甘草3
生姜1 薄荷1 山梔子3 牡丹皮3
- 効能
疏肝清熱(そかんせいねつ)
健脾養血(けんぴようけつ) - 主治
・肝鬱化熱(かんうつかねつ)
➡間の疏泄機能の失調によって生じた、胸脇脹満、イライラ、ため息、脈弦などの肝気鬱結の症状が、次第に熱に変化することをいう。
例えば、イライラが収まらない、お腹の胸の張りが痛みだす・腹部が乾燥する、頭痛や微熱・のぼせなどが出てくる、身体の凝りが場所を変えあちこち現れる、疲労倦怠感・食欲不振、月経不順、など
・脾虚血虚(ひきょけっきょ) - 解説
疏肝作用によって気鬱血滞の症状を治す「逍遥散」に、清熱薬である牡丹皮・山梔子を加えた処方で、微熱・のぼせなどをともなう肝鬱化熱症状に適している。
逍遥散の「逍(しょう)」は消すの意で、気の鬱滞を消去する、「遥(よう)」は揺がすの意。気血の鬱滞を改善する効能を示す。
和解剤※とは
※和解とは疏泄・調和の意味
和解剤は邪気が少陽(表と裏の中間、胆と三焦を指す)に停滞している少陽証、肝脾不和証、陽胃不和証などに用いる。
胆は疏泄を主り、三焦は陽気と水湿のの流通する道であるため。少陽が邪気を受け取ると期待を主因とする病床が現れる。具体的には臓腑機能の失調と邪気の存在が同時にみられる。
作用は比較的穏やかであるが、臓腑機能が極度に減退している場合や邪気が強すぎる時は不適当。
(代表方剤:小柴胡湯・四逆散・逍遥散・達原飲など)