東洋医学

衛気(えき)について

衛気(えき)とは

脈外を運行する気。
営気が陰に対し、衛気は陽に属すので「衛陽(えよう)」とも呼ばれます。

衛気は腎から発生する元気がもとになります。
腎陽の蒸騰気化(じょうとうきか)を通じて脾まで到達し、水穀の精微(飲食物)と合わさって衛気に転換されます。
さらに肺へと上り、肺の宣発(せんぱつ)により、全身へと行きわたらされます。

衛気の特性

「日中は陽を行り、夜間は陰を行る」
一日に陽経と陰経を25周ずつ計50周します。
日中は衛気が陽を行るので、精力が充実して活動力が強く
夜間は陰を行るため静かな睡眠に入ります。

衛気の機能

肌の表面を保護しバリアで固め、外邪の侵入を防御する(衛外)
肌肉・皮毛を温め養う
腠理と汗孔の開閉を調節して汗を排出し、体温を一定に保つ機能を維持する

この三つの機能は相互に連携し、その機能を保ち・発揮しています。

衛気は腎・脾・肺と関わる

気はいくつか種類がありますが、基本的には腎陽による蒸騰気化をもとに、脾胃の運化によって飲食物から得た水穀の精微が肺に上り輸送され、肺から吸った清気(清らかな空気)と合わさることにより形づくられます。

この過程では、腎精から生化した、腎陽の“フツフツと沸き上がるような力=蒸騰”が重要な働きを担っています。なので、気の成分にも腎の精気が含まれますが、腎の精気は脾が吸収した水穀の精気によって絶えず補填され養われ、機能を発揮するので、気が作られる過程において、脾胃がもっとも重要視されます。

つまり。。。

「気」は私たちの食べるものから作られる!
身体は気の集合体です。身体を作るのも食べ物です。
私たちが何を食べるか。それによって気のポテンシャルも変わってくるということです。

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