寒さが厳しくなるこの季節。
小寒と(次の二十四節季である)大寒までの約1カ月を「寒中」といい、寒中見舞いを出す時期。
わざわざ出歩かず、人と会う回数も減るのが冬。相手とのコミュニケーションは、葉書きくらいがちょうど良いのかもしれません。
腠理からウイルスが侵入
今年は、インフルエンザよりも新型コロナウイルス感染症が騒がれていますが、ウイルスが一番猛威を振るうのが大寒ごろといわれています。
ヒトの皮膚の穴を東洋医学では「腠理」といいます。
正確には腠理とは、皮膚呼吸・汗腺の出入りする毛穴(気や津液が出入りする孔)のことをさします。
腠理が開いたり閉じたりすることで、体の体温や皮膚の水分量を調整しています。
カゼや急な発熱などは、皮膚の「腠理」から、冷え(風寒邪)やウイルスが体の中に侵入して起こります。
つまり、ストレスや過労、不摂生で体の抵抗力が弱まり、皮膚のバリア機能が薄れ、外邪が毛穴から簡単に侵入してしまうのです。
※あくまでも東洋医学で考えた時のカゼになるメカニズムです。
冬の体
陽気不足(寒がり、四肢の冷え、元気がない、倦怠感、息切れしやすいなど)の方は
晴れてやや寒さが和らいだ後の寒い日には注意しましょう。
晴天の気温上昇により普段閉じている腠理が一瞬開き、その後の気温低下と同時にスキをついて外邪が侵入し発病します。
急に寒くなった日は
運動量を少し増やす、
外出はいつもより短くする、
腰の命門(L2)さらに寒ければ背中の身柱(T3)にカイロを貼りましょう。
冬の心
冬にも関わらず心肝や心胃に実熱がある方
例えば、
イライラが強くてのぼせや顔の赤さがあるようなタイプ、
不摂生で食欲旺盛よくゲップがでる、ガスが溜まっているようなタイプ。
体に熱がこもった状態となり、少し温かくなってきたときに心を乱す場合があります。
冬のうちに熱を落ち着かせておくことが、春になったとき精神不安定の状態になることを予防できます。
有酸素運動で熱を発散させる、
清熱作用のある、果物や白菜、冬瓜、大麦などを摂り入れましょう。
冬の運動
冬はたくさん動いて汗をかき過ぎることに向かない季節でもあります。
汗をかき過ぎることは腠理が開いて五r時間が長くなり、外が冷えているときに一気に寒さを受けやすいということ。なかなか難しい体温調節ですが、濡れた状態で体を外気に晒さないよう注意しましょう。
そして、早寝遅起
なかなか難しいですが、養生のポイントです。