今年の冬は寒さが厳しいと言われています。
東洋医学では 今の過ごし方が次の季節の健康に影響する といわれます。
すぐそこに迫った寒い季節、あなたはどう過ごしてますか?
本格的な冬を迎える前に、早めの養生を始めて、寒さに負けない生命力溢れる心と体の準備をしましょう。

冬は「腎(じん)」の季節
東洋医学では、冬は 「腎」 の季節といわれます。
腎は、生命エネルギーの貯蔵庫。
体の成長・妊娠・老化・ホルモンバランスなど、年齢による変化に深く関係する臓です。
「疲れが抜けにくい」「肌のハリがなくなってきた」「白髪や抜け毛が気になる」
「タイミングをしっかりとっていてもなかなか妊娠しない」
こうしたサインは、腎のエネルギーが少し弱っているサインかもしれません。
逆に言えば、腎を養う冬の過ごし方ができると、内側から若さと美しさが満ちてくる季節でもあります。
妊活中の方はにとっては、生命力を強化し、新しい命を迎え入れるのに、最適な季節とも言えます。
冬のNG習慣は「腎」を弱らせる
冬に足首を出したり、足腰を酷使したり、夜更かしや睡眠不足を続けると、
腎のエネルギーを消耗につながります。
「冷え」や「老化」が進みやすいのは、実はこうした生活リズムが原因のひとつ。
一方で、“冬らしい過ごし方”ができると、腎がしっかり養われるのです。
冬は、あなたをより美しく導くチャンスの季節。
日々の小さな意識で、体の内側は確実に変わっていきます。
その1:根菜と黒い食材で「腎」を養う
腎は、身体の“根っこ”を司る臓器。
同じように根菜や地下で育つ食材を食べることで、腎をサポートできます。
また、黒い食材には腎のパワーを補う力があります。
東洋医学では「黒は腎を養う色」とされ、
ポリフェノールやミネラルが豊富で、アンチエイジングにも最適です。
🍠おすすめ食材
- 根菜類:ごぼう、れんこん、にんじん、長いも
- 黒い食材:黒豆、黒ごま、黒きくらげ、ひじき、海苔、プルーン
- その他のおすすめ:しいたけ、くるみ、山芋、えび、羊肉
これらを温かい汁物や雑炊、薬膳スープにしていただくのがおすすめです。
冬の夜は、胃腸を温めながら腎を養う「黒ごま×根菜スープ」で、体の芯から温めましょう。
その2:日暮れにリズムを合わせ、夜の時間を大切に
冬は日が短くなり、自然界のリズムも「静」の方向へ向かいます。
私たちの体もそれに合わせ、“活動よりも休息を優先する”のが理想です。
日暮れとともに体を休め、夜は深い眠りで腎を回復させましょう。
理想は、冬至(夜が最も長い日)に向けて少しずつ就寝時間を早めていくこと。
🌙おすすめの夜の過ごし方
- 夕食は19時頃までに、温かい汁物を中心に軽めに済ませる
- 黒ごまご飯やれんこんの味噌汁など、消化に良く体を温めるものを選ぶ
- 寝る前はスマホを手放して、湯たんぽや読書で“心を静める時間”をつくる
無理に完璧を目指す必要はありません。
まずは「いつもより10分早く寝る」――そんな小さな意識から始めてみましょう。
冬は、あなたの“いのちの種”を育てる季節
春や夏が「外に向かう季節」なら、冬は「内に向かう季節」。
エネルギーをため、心身を整えることで、春に向けて新しい巡りが生まれます。
冬をどう過ごすかで、来年のあなたの体と心の調子が変わるといっても過言ではありません。
今のうちにしっかり休み、温め、腎を養うことで、
春にはまた、軽やかで健やかな自分、さらには新しい命に出会えるはずです。
まとめ
- 冬は「腎」を養う季節
- 根菜・黒い食材で体の根を強くする
- 日暮れに合わせて、夜はしっかり休む
- 冬の過ごし方が、来年のあなたをつくる
体を温め、心を静め、内側のエネルギーを満たしていきましょう。