前回は、内膜が厚くならない方の中に「血(けつ)」そのものが不足しているタイプがいる、というお話をしました。今回はその続きとして、漢方の視点から見た「内膜が育ちにくい体質」を、もう少し詳しく4つのタイプに分けてご紹介します。
こんにちは。MIUHARI鍼灸マッサージ院・漢方薬店LUNA 院長の安達です。
「子宮内膜が薄い」と病院で言われると、それだけで頭が真っ白になってしまいますよね。でも、薄いと言われても原因は一つではありません。まずはご自身がどのタイプに近いか、知ることから始めてみましょう。
漢方から見る、内膜が育ちにくい4つのタイプ
(※以下は目安のセルフチェックです。複数のタイプが重なっている方も多く、正確な見極めには専門家の触診・問診が必要です。)
① 血虚(けっきょ)タイプ|材料不足型
- 顔色が白っぽい、または血色が薄い
- 立ちくらみ、めまいがある
- 爪が薄く割れやすい
- 経血の量が少なめ
前回お話しした「血の材料そのものが足りない」タイプです。巡らせる前に、まず血を増やすことが優先。養生法:レバー・赤身肉・黒い食材(黒豆・黒ごま・ひじき)を意識的に。目の使いすぎ(スマホ・PC)は血を消耗するので、意識的に休憩を。
② 瘀血(おけつ)タイプ|巡り滞り型
- 生理痛が強い、鎮痛剤が手放せない
- 経血に塊が混ざる
- 肩こり・頭痛が慢性的にある
- 顔や体にシミ・くすみが出やすい
血はあるのに、巡りが滞っているタイプ。養生法:体を冷やす生野菜・冷たい飲み物を控え、青魚や玉ねぎ・らっきょうなど巡りを助ける食材を。長時間同じ姿勢を避け、こまめに体を動かすことも大切です。
③ 腎虚(じんきょ)タイプ|エネルギー不足型
- 下半身、特に腰や膝がだるい・冷える
- 夜間トイレに起きることが多い
- 朝起きるのがつらい
- 白髪や抜け毛が気になる
漢方でいう「腎」は、妊娠力を支える生命エネルギーの源。年齢や過労で消耗しやすい部分です。養生法:黒い食材(黒豆・黒きくらげ・くるみ)に加え、何より睡眠。夜更かしは腎を最も消耗させるといわれます。無理のない範囲で、湯船に浸かる習慣も◎。
④ 気虚(ききょ)タイプ|パワー不足型
- 疲れやすく、すぐ横になりたくなる
- 食後に眠くなる、胃もたれしやすい
- 風邪をひきやすい
- 声に力が入らない、話すと疲れる
そもそも体を動かすエネルギー(気)が不足しているタイプ。内膜を育てる以前に、体全体が省エネモードになっています。養生法:消化に負担をかけない温かい食事を、腹八分目で。頑張りすぎず、休むことも立派なセルフケアです。
| タイプ | こんな特徴はありませんか | 養生法 |
|---|---|---|
| 血虚タイプ 材料不足型 |
顔色が白っぽい・立ちくらみ/爪が薄く割れやすい/経血の量が少なめ | レバー・赤身肉・黒い食材(黒豆・黒ごま・ひじき)を。目の使いすぎに注意。 |
| 瘀血タイプ 巡り滞り型 |
生理痛が強い・鎮痛剤が手放せない/経血に塊が混ざる/肩こり・シミが出やすい | 体を冷やす生野菜・冷たい飲み物を控え、青魚や玉ねぎ・らっきょうで巡りを助ける。 |
| 腎虚タイプ エネルギー不足型 |
腰や膝がだるい・冷える/夜間トイレに起きやすい/朝起きるのがつらい/白髪や抜け毛 | 黒い食材(黒豆・黒きくらげ・くるみ)と、何より睡眠。湯船に浸かる習慣も。 |
| 気虚タイプ パワー不足型 |
疲れやすく横になりたくなる/食後に眠くなる・胃もたれ/風邪をひきやすい/声に力が入らない | 温かく消化に優しい食事を腹八分目で。頑張りすぎず、休むことも大切に。 |
※あくまで目安のセルフチェックです。複数のタイプが重なることも多く、正確な見極めには専門家への相談をおすすめします。
タイプは重なることもあります
ここまで読んで、「私はどれか一つというより、いくつか当てはまるかも」と感じた方も多いのではないでしょうか。それは自然なことです。実際には複数のタイプが組み合わさっていることがほとんどで、どこにどれだけ偏っているかによって、合う養生法や漢方薬も変わってきます。
セルフチェックはあくまで入り口です。ご自身の体質を正確に把握し、合った漢方薬を選ぶには、専門家に相談していただくことを強くおすすめします。
まとめ
- 内膜が薄い原因は一つではなく、漢方では体質によって血虚・瘀血・腎虚・気虚などのタイプに分かれる
- タイプによって養生法(食事・生活習慣)は異なる
- 複数のタイプが重なることも多く、正確な見極めは専門家への相談が確実
次回は、いよいよ移植が決まった方に向けて、「着床鍼灸(移植鍼灸)」の重要性とスケジュールについてお話しします。移植日が決まっているのにまだ鍼灸を受けたことがない方には、特に読んでいただきたい内容です。
気になることがあれば、鍼灸の施術中でも、漢方薬店でのご相談でも、いつでもお気軽にお声がけください。
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