日常生活でふと起こる不調。
スルーしがちですが、「なぜ?」を考えてみることで自分の体質や体のサインを知ることができるかもしれません。
コーヒーと眩暈(めまい)
今回はこのことについて西洋医学と東洋医学の観点から原因を考えてみます。
【西洋医学では】
1. カフェインで胃液が過剰になる
胃液の分泌を促すので消化を助ける反面、空腹時に飲むことで胃液が過剰に分泌され、めまいや吐き気を起こすことがあります。
2. カフェインでおこる興奮作用
神経を興奮させ脳を目覚めさせ眠気や倦怠感を抑える働きがある一方、カフェインにより脳を興奮させる交感神経が働きすぎて、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが乱れることで、めまいや吐き気、頭痛を起こします。
3. 胃腸が弱い
胃腸が弱い人の中の中には胃粘膜が荒れているという人も多く、空腹時でのコーヒーや、カフェインの過剰摂取で、1の現象が起こります。ストレスや飲み過ぎ食べ過ぎで胃腸の状態が一時的に悪い時も、飲むタイミングやカフェインの摂りすぎに注意が必要です。
ただ飲み過ぎに関して、二日酔いで頭痛が起こるパターンの人は、逆に適度なコーヒーが有効とも言われているので、胃腸の状態と相談しながら摂り入れてください。
4. 体質に合わない
日本人をはじめアジア人の中には、カフェインが合わない遺伝子を持つ人が半数近くいるといわれています。コーヒーだけでなく、カフェインを含むお茶やチョコレートなどを摂取する量に気をつけましょう。
【東洋医学では】
※働きについて着目します
1. 昇陽益気(しょうようえっき)
体の中の「陽気」を昇らせる働き。運動や思考を働かせる陽のエネルギーが頭部へと昇り活発になる、そんなイメージです。カフェインの興奮作用に似ています。
陽気を昇らせる働きは「脾」という臓器が活躍しています。胃腸虚弱な人は脾の働きが弱く、コーヒーにより一時的に陽気が昇ることでエネルギーが使われ体が疲れ、その後めまいや倦怠感などを引き起こしやすくなるというわけです。
特に夏場は陽気の強い季節で、体の陽気もどんどん消耗します。コーヒーで何か症状が出る場合、疲労が溜まっているサインかもしれませんので注意してください。
2. 利水排尿
コーヒーには尿量を増やす働きがあり水ぶくれ体質の人には有用です。
一方で、夏場のコーヒーで水分がさらに奪われ、頭へと昇る血液の材料となる津液(体に必要なお水)が少なくなり、めまいや貧血なんてこともあり得ますので、これまた注意が必要です。
コーヒーの苦味は五臓の「心」に働きかけます。
体が浮腫みやすい心疾患の方は、コーヒーの利尿作用と苦みが相乗効果をもたらしてくれます。(適量がポイント)
ちなみに、東洋医学でいう、「体に必要なお水」はただの水分ではありません。
実は睡眠や十分な休息がそれを作ります。
解決策として
西洋医学と東洋医学で考える、面白いっ!似ている部分も実は多いです。
①飲むタイミング
②適量を摂る
これにつきます。
ちなみに私の場合は、西洋医学では3,4が該当、東洋医学では、1が該当と言ったところでした。皆様の興味とお役に立てれば幸いです。